山歩ログ

歩いた山・温泉などの紹介

鷹ノ巣山・雲取山 石尾根を歩いて雲取山へ(20年12月)

石尾根縦走路を満喫するコースを歩いてきました。

 

[目次]

 

ルート概要

今回は、水根から六ッ石山を経て鷹ノ巣山に登り、そのまま石尾根を縦走して雲取山に登り、鴨沢に下山するルートになります。距離は約30kmです。

 

水根から六ッ石山の登りは、奥多摩三大急登の1つに数えられることもあり、その登りを1度味わってみたいと思っていました。

そろそろ雲取山にも行きたいなと思っていたので、一緒に歩いてしまおうと思った次第です。

 

スタートする水根には、JR奥多摩駅から西東京バスに乗り、奥多摩湖バス停で下車します。

まずはダムとは逆方向に、先ほどバスに乗ってきた方向へ道路を歩きます。

青梅街道から離れて小道に入り、水根沢方面との分岐を右に進み、しばらく坂道を登っていけば、水根の集落があり、民家脇から登山道に入れます。

奥多摩むかし道の案内に沿って進むと分かりやすいです。ただし、むかし道入口と六ッ石山登山口は違うようなので注意が必要です。

 

こちらが、今回のルートと標高差・距離のグラフになります。

 

 

1.奥多摩湖~水根~六ッ石山

 

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奥多摩湖からスタートします。寒いですが朝陽が輝いていて綺麗です。

 

この時間に、この場所に居るためには始発の電車で来るしかありません。いつものように朝食を食べられていないので、奥多摩湖を眺めながら、家から持ってきたサンドイッチを食べます。この時間が結構好きだったりします。

でも朝食を食べてすぐ登ることになるので食べ過ぎは厳禁です(笑)

 

この後、登山口までは道路を歩きますが、途中トイレはないので、小河内ダム横にあるトイレに寄って行きます。準備体操もして、準備を整えて出発します。

「水根」バス停からスタートすれば、より登山口が近くなりますが、トイレを利用する為には「奥多摩湖」スタートをおすすめします。


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奥多摩湖から舗装路の坂道を15分ほど登って、水根の集落まで登ってきました。ここからは奥多摩湖が良く見えました。

 

登山口に向けて歩いていると、地元の人に、藪には入っちゃダメだよ。と声を掛けられました。

なんでも冬の時期は狩猟が解禁されるので間違えて撃たれるから注意するんだぞ。ということのようです。ありがたい助言でした。

確かに登っている時、猟犬の鳴き声がずっと聞こえていたので狩猟シーズンなんだなと実感しました。

まあ、登山道を離れなければ大丈夫ですし、基本的に熊鈴を鳴らしてるので問題ないと思います。

 

水根の民家脇から登山道に入ります。

 

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少し登ると水根産土神社が見えてきました。

今日の登山の安全祈願をして、先へ進みました。


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段々と急な登りに変わってきました。序盤は針葉樹の植林の中を登っていきます。

奥多摩というと、針葉樹の根が張り巡らされている登りというイメージがあります。ここは正にそんな感じでした。


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段々と植林地を抜けて落葉した森になってきました。この辺りになると登りが緩やかになります。

水根からここまでは確かに急でしたが距離はそれほど長くはなく、思っていたほどは大変ではありませんでした。

奥多摩三大急登は諸説ありますが、ここは他と比べると優しめだと感じました。

 

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少し進むと尾根の分岐に突き当たります。この辺りの平坦地をトオノクボと呼ぶそうです。


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トオノクボから六ッ石山までは防火帯の尾根を登っていきます。

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広々として気持ちがいい道です。でもそこそこ急な登りです。

 

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水根から1時間ほど登って六ッ石山に着きました。気持ちの良い天気です。

 

六ッ石山の次は、鷹ノ巣山へ向かいます。

六ッ石山が1478メートル、鷹ノ巣山は1736メートルなので、260メートルほど登ります。


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六ッ石山から少し下って、石尾根縦走路と合流します。

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途中の城山までは比較的緩やかに森を進みます。城山直下まで来ると岩と木の根と張り出た、急な登りになります。

ここは少し登りづらいところです。下りは気を付けないと滑り落ちそうな感じで、なかなか降りにくいです。

城山と水根山は巻き道もあります。ただ歩いたことはないので、状況はよく分かりません。

城山からは防火帯の開けた尾根を登っていきます。水根山手前はまた急な登りです。


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水根山まで頑張って登れば、鷹ノ巣山までは防火帯の開けた気持ちの良い尾根になります。

写真は秋のものですが開放的な道ですね。


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鷹ノ巣山が見えました。

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鷹ノ巣山直下は草原が広がっていて雰囲気が良いです。これから歩いていく石尾根縦走路の方向も良く見えます。


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山頂への最後の登りです。登山道に水が流れた跡があって少し歩きにくいですが、もうすぐ山頂です。


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鷹ノ巣山に着きました。山頂からは大菩薩嶺の山並や富士山が良く見えます。

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これは梅雨の時期の写真ですが、こんな景色も見られる場所です。広い山頂なので休憩にも丁度良い場所です。

 

 

2.鷹ノ巣山~七ッ石山

鷹ノ巣山を後に、鷹ノ巣山避難小屋まで下ります。

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下りの途中で雲取山方面を望みます。右奥の一番高い山が雲取山ですね。これからあそこまで歩きます。

 

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山頂から避難小屋までは15分ほどの時間でした。きれいな小屋です。中は見ていませんが結構広そうです。

小屋から少し下ったところに水場があるようなので行ってみました。


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水はポタポタと落ちていましたが、汲むのにはかなり時間がかかりそうでした。時期によって出ていない時もあるようです。

水は2.5L持ってきたので余裕がありましたが、ペットボトルに移し変えるのが面倒なので、水場で汲めたらいいなと思っていたのです。

早々に避難小屋まで戻って、小屋の前のベンチで少し休憩しました。ここまで休憩せず登ってきてたので多少疲れていました。軽く行動食を摂って回復できたので出発します。

 

小屋から先、七ッ石山までの区間は比較的歩く人が少なくなります。これまで気配を感じたことはないですが、熊が出ることもあるそうなので、歩く場合は最低限鈴などで気配を主張した方が良さそうです。

 

まずは日陰名栗山を目指します。

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小屋からしばらくは平坦ですが、日陰名栗山手前から徐々に登りになります。


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石尾根縦走路はずっと防火帯が続いていて気持ちの良い道です。防火帯は山火事延焼防止の為にありますが、登山道の景観アップにも繋がって一石二鳥ですね。ただ、いつも気になるのは、木を切ってもまた生えてこないのかなということです。もしかして根ごと抜いているのか?定期的に手入れしているのか?気になります。


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鷹ノ巣山を振り返ります。開放的で素晴らしいです。奥に大岳山も見えます。


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引き続き良い雰囲気です。ただ重要なのは天気が良いという事です。


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日陰名栗山に着きました。ここまでの登りはそれほど大変ではありません。


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一旦下って高丸山を目指します。


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七ッ石山まではそれぞれのピークを巻く道もありますが、高丸山の巻き道は通行止めでした(20年12月時点)

元から高丸山は登るつもりだったので問題なしです。


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高丸山まで登りました。この登りは尾根の直登でとても急です。ここまで歩いてきた疲労もあって、かなりキツかったです。


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高丸山からの下りもそこそこ急です。写真は違う時期のものです。


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下って鞍部まで来たら、次は千本ツツジ峰を目指します。

登って下っての繰り返しです。足も重たくなってきました。


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鷹ノ巣山方向を振り返ります。見えているのは高丸山と日陰名栗山でしょうか。景色は素晴らしいですが足はつらいです(笑)


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千本ツツジ峰に着きました。綺麗な標識が掛かっていました。こういう標識って誰が作っているんでしょうね?


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次は七ッ石山を目指します。この辺りはフラットで歩きやすく良い道です。


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七ッ石小屋方向との分岐に来ました。ここからは雲取山への人気の道なので安心感があります。


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七ッ石山に着きました。

 

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後は雲取山を目指すのみです。スタートからは4時間ほどの時間でした。人が多くなり安心ですが、かなり足が重いです。山頂で休憩することにしました。

 

 

3.七ッ石山~雲取山~鴨沢


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七ッ石山から下っていると、飛龍山の向こうに南アルプスが良く見えました。

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下ってきて、ブナ坂分岐まで来ました。


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ここから先はとても気持ちの良いところです。

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途中に有名なダンシングツリーがあります。

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登っていくとヘリポートがあります。

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いままでも見えていましたが、この辺りになると、より富士山が良く見えます。


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この辺りは奥多摩小屋があったところです。これは以前の写真で、今は解体されてしまいましたが、ここでテントを張ってみたかったです。テント場だけでも復活して欲しいですね。

 

この後はヨモギノ頭に登りました。いよいよ本当に足が重くなってきました。その後の小雲取山の肩までの登りでは、本当に足が辛かったので、写真もなかったです(笑)


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何とか小雲取山の肩まで登りました。ここまで来てしまえば、雲取山山頂はすぐです。緩やかで展望が素晴らしい道になります。

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ただこの時は、こんな僅かな傾斜でも足が重かったのでゆっくり進みました。


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雲取山山頂の避難小屋が目の前です。最後の登りを頑張って登ります。


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山頂に着きました。スタートから5時間ほどかかりました。今回のコースは2/3が登りで、スタートからは登りっきりだったので疲れました。

雲取山日本百名山で、山頂は東京・山梨・埼玉の境になります。山梨の標識と東京の標識が離れた所にあって、最高地点は東京になるようです。埼玉の標識はないのか、気付いていないだけでしょうか?(笑)


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さすがに疲れたのでカロリー高めの休憩にします。最近は、軽いので菓子パンをお昼に持っていくようにしています。


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東京のビルも良く見えました。東京都にも様々な場所がありますね。


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山頂で30分ほど休憩したのでかなり回復しました。

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後は鴨沢へ下山します。

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少し下って来ました。現在の奥多摩小屋は解体されて、荷下ろししやすいようにまとめられていました。


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下りは山頂で休憩したかいあって、とても快調でした。軽く走って下ります。


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ブナ坂まで下りてきました。帰りは七ッ石山は登らず、巻き道を通ります。

巻き道は初めて通りましたが、斜面をトラバースしているので、山と逆側が切れ落ちているところもありますが、注意していれば問題ありません。

途中で曲がれば七ッ石小屋に寄る事も出来るようですが、そのまま下って、小屋の少し下の登山道に合流しました。

 

いつも雲取山に行くときは、下山途中で鴨沢からのバスの時間を改めて確認します。16時の次は18時半になってしまうので、16時に間に合わせたいからです。バスに乗る前に荷物の整理もしたいので、15時半着目標で下りました。


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順調に下ってきて、登山道の出口まで来ました。以前あった2017年記念看板は無くなっていました。少し残念です。

この後はバス停まで1kmくらいになります。いったん車道に出て、駐車場脇からまた山道に入ります。


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15時半にバス停に着いて、無事下山出来ました。

バスが来るまで余裕があって良かったです。コロナ対策もあってバスに乗る前にマスクを付けたいのでトイレの水道で顔を洗ったり、荷物の整理をしたりしているとバスが来ました。JR奥多摩駅までバスで帰ります。

バスに乗ると後は帰るだけ。長い山歩きが終わってホッとする時間です。このバスは個人的に至福の時間です。疲れはありますがこの後の温泉を考えると楽しくなります。

 

今回は、日帰りとしてはこれまででは最長の30キロになりました。

距離だけでなく標高差もあって、アップダウンが大きなルートなので体力が必要になります。

鷹ノ巣山~七ッ石山間は比較的行かれる人も少ないと思いますが、雲取山鷹ノ巣山登山の参考にしていたただければ幸いです。

 

 

 

4.今日の温泉

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奥多摩に登山に行ったときは、帰りはほぼ河辺の温泉に寄ります。駅から近いので便利です。

kabeonsen-umenoyu.com

 

ここは、お湯の特徴はあまり感じていませんでしたが、しっかりと温泉のようです。探してみると温泉分析書がありました。

ph9.5のアルカリ性単純温泉とのことです。露天風呂の中の1つに、源泉掛け流しの浴槽がありました。この浴槽はいつも混んでいるので入ったことがありませんでしたが、入ってみると確かに肌にしっとり感がありました。

施設は綺麗です。駅前の割に広くて、食堂もあるので充実しています。