奥秩父主脈縦走【DAY2】富士見平小屋~金峰山~大弛小屋テント泊(21年5月)
久々の更新です。
どうやら特定の端末でこのブログを閲覧すると、画像によって反転して見えてしまう状態ということが分かり、何とかならないかと色々と試してみました。
原因は何となく分かり、修正も出来そうですが、過去の記事の画像を付け替える必要がありそうな為、すっかりやる気が失せてしまい更新もサボっていました(汗)
もう面倒なので、画像によっては反転したまま見えてしまう場合もあると思いますが、また少しずつ更新していけたらなと思っております。よろしければ見て行ってください<(_ _)>
ルート概要
奥秩父山地というと、北は飯盛山から大菩薩嶺や両神山なども含む広い範囲のことを指すそうですが、今回は主脈縦走路を歩きました。
特に説明などいらないかもしれませんが、金峰山や甲武信ヶ岳、奥秩父最高峰の北奥千丈岳など主要な山々を繋いで歩く道になります。
金峰山から甲武信ヶ岳にかけては2500メートル前後の山が続き、それ以降も雲取山まで2000メートルほどの山並みが続きます。
改めて考えてみると奥秩父は結構高い山並みですね。北・中央・南とある日本アルプスに対して、東アルプスと呼ぶ動きもあるみたいです。
今回特に歩きたかったのが金峰山から甲武信ヶ岳までの区間でした。ただこの区間は標高が高いのでGWでは残雪が心配でもありました。
実際に歩いてみて、4泊5日で合計距離は76Kmなりました。
こちらが、今回のルートと標高差・距離のグラフになります。
前編は、登山開始から、1日目のテント泊地富士見平小屋での様子になります。
3.富士見平小屋~金峰山
2日目は、富士見平小屋から金峰山へ登り、大弛峠の大弛小屋でテント泊になります。
計画では5時出発でしたが、起きたのは4時でした。いつもテント撤収に時間がかかるので1時間で出発はまあ無理です。
でも、2日目は余裕がある計画なので特に問題ありませんでした。
朝食はインスタントラーメンで簡単に済ませました。今回はプリムスの250のガス缶を2つ持ってきました。1つはノーマルガスでしたが、朝は気温のせいか付きが悪かったのでパワーガスを使いました。
朝食が済むと、水場まで少し下って本日の水を補給しました。
朝陽がテント場にも当たり始めました。今日は天気がよさそうです。
テント撤収完了!昨日降った雪がフライシートに付いてましたが、少しこするとサラサラと取れました。
いよいよ縦走スタートです!ワクワクしつつ、重い荷物に不安もありなりながら登っていきます。
そのまま、少し歩くとリズムを掴めてきました。登山道は前日の雪で白くなっていましたがサラサラの新雪で全く滑らず進めました。
小屋を出発して1時間ほどで、大日小屋まで登ってきました。こちらには無人の小屋がありテント泊することも可能です。その場合は富士見平小屋にて申し込みが必要です。
実は初日にここまで進んでから泊まろうか迷いました。ここには水場もあるし、2日目のスタートが少し先から始められるからです。
しかし、トイレの状態が気になったので富士見平小屋で聞いてみると、大日小屋のトイレの扉は壊されて無くなってしまったそうです。富士見平小屋で泊まった方が明らかに快適ですよ。とのことだったので富士見平小屋でテン泊しました。カレーも食べられたし、それほど距離もなかったのでいい選択だったと思います。
小屋から少し登るとクサリ場が出てきます。この時はまだ凍結しているところはなかったので軽アイゼンなしで登れました。
そのまま登っていくと大日岩に着きました。とても大きな岩です。
以前来た時に登ろうとしましたが、足場が分からず途中で諦めました。岩登りするなら練習が必要ですね。
大日岩は良い展望スポットです。2日目は天気が良くてよかった。
大日岩でチェーンスパイクを装着しました。
砂払ノ頭までは結構凍っていたので軽アイゼンは付けて正解でした。ストックも突きながら登ります。付けずに登っている人もいましたが、下りはかなり大変だろうなと思っていました。
大日小屋から1時間半ほどで、砂払ノ頭に出ました。
一気に視界が開けました。正面には南アルプスが見えます。
八ヶ岳もきれいに見えました。
ここから山頂までは開けた稜線を歩いていきます。風は少し強かったですが、動いている内は、寒さを感じることはなかったです。
途中の、千代の吹上はなかなかの高度感です。
少しストックが邪魔になってきたので、休憩しつつここでザックに仕舞いました。
富士山の存在は、どこから見てもやっぱり圧倒的です。
山頂に向かう稜線は、アルプスの様な雰囲気があります。奥秩父で森林限界を超えているのは、ここと北奥千丈岳くらいかなと思います。風が強いからというのもあると思いますが、標高的な森林限界でもあると思います。
山頂までの登山道は、ほとんど雪はありませんでしたが、溜まっているところもあったので、チェーンスパイクは着けたまま進みます。
少し進むと、金峰山小屋への分岐があります。金峰山小屋は以前泊まったことがあり、夕食がとても美味しかったので今回も泊まりたかったですが、テント泊縦走ではなくなってしまうので諦めました(汗)
もう山頂はすぐそこです。五丈岩が大きくそびえます。
五丈岩は大きくて不思議な岩です。どうして山の上にこんな風立っているのか、本当に不思議です。
五丈岩の裏からは富士山がよく見えていました。
山頂に行く前に岩に座って少し休憩です。気温は10℃ほどあったのであまり寒くなく、ゆっくりできました。
山頂付近は岩が転がっています。
最後に岩を跳び跳び、もうひと登りで金峰山山頂です。
高さは2,599mで、日本百名山の1つです。奥秩父最高峰ではないですが「奥秩父の盟主」と呼ばれる奥秩父の代表的な山です。人気のある山なので、この日もかなり人がいました。
4.金峰山~大弛峠
山頂から瑞牆山、小川山を望む。小川山にもそのうち登ってみたいですね。
これから向かう大弛峠、国師ヶ岳方面。この辺りからは雪が多いという情報がありましたが、まさにその通りでした。
この後は樹林帯の中を進みます。
まだ雪道歩きの経験がほとんどないので、この区間の積雪は事前の情報から心配していましたが、幸い雪が締まっていたのでとても歩きやすく、楽しかった区間になりました。
そのまま進んで、登り返すと朝日岳のピークに着きます。
やっぱり雪が多いですが、相変わらず歩きやすく、新鮮な雪山歩きで楽しく進むことができています。でも雪が軟らかければ、かなり大変なところなのは間違いなさそうです。
これから向かう大弛峠方向は、雲が多くなってきましたが雪が降りそうな感じではありません。
朝日峠まで来れば、この日の宿泊地大弛峠、大弛小屋はもうすぐです。
さらに進んで道路が見えてくれば、この日のゴール大弛峠に到着です。
この日は順調に歩けて、13時半には到着することができました。実質縦走初日だったので疲れましたが、無事到着できて安心しました。
5.大弛小屋テント泊
大弛峠のすぐ脇の大弛小屋でテントの申し込みをします。この時はコロナの影響でテント泊でも事前予約が必要でした。
気温はほぼ0℃です。まあ寒いですね。
テントをすぐに立てて、小屋でカップラーメンとワインを買いました。カップ麺のお湯も貰えるのがありがたいです。
水場は裏手の小屋の中にあります。かなり凍っていますが、水はしっかりと出ていたので良かったです。
食後に少し周辺を散策しました。
すぐ近くを車道が通っているというだけで、何となく文明が近いようで安心感があります。大弛峠の標高は2,360mで、車道が通る峠としては日本で一番高い峠になります。ただ、毎年この時期がそうなのか分かりませんが、この時は車両通行止めだったので、大弛峠から下りようと思ってもタクシーなどは利用できません。歩いて来るしかなかったこの時の大弛小屋でしたが、他にもテントは数張張られました。
トイレは峠にあるものを利用します。この時期は仮設トイレになるようですが、水がうまく流れないようで、紙は持ち帰るようにお願いされました。持ち帰り用のポリ袋は用意されていました。
夕食はカレーです。アルファ米ではなく、炊飯したのでより美味しくいただけました。
この日は、夕食と一緒にホットワインを飲みましたが、逆に寝つきが悪くなり、なかなか眠れませんでした。翌日は長くなる予定だったので、その不安もあったのかもしれません。
次回は、縦走3日目のことを振り返ってみたいと思います。よろしければ見てみてください<(_ _)>
奥秩父主脈縦走 準備編
まずは準備編として、登山計画や装備、食料などを紹介したいと思います。
1.計画を立てる
今回の奥秩父主脈縦走は、初めての長期縦走になりました。
登山を始めて半年くらいのころ、山でテント泊が出来るということを知りました。
そんなことができるのか!いつかやってみたい!とネットや雑誌でテントや寝袋などを物色し、登山を始めて1年くらい経った時、思い切って自分のテントを手に入れました。
それから何度かテント泊に行くようになり、次第にテント泊縦走に興味が湧いてきました。暇があると、ネットで「テント泊・縦走」と調べていました。まあ、これは自然の流れだと思います(笑)
そんな中で、奥秩父主脈縦走のブログ記事を見つけました。初めて見たときは、世の中にはスーパーマンがいるんだなあ。と思いました。全く自分とは違うレベルの世界の話だなと思ったことを覚えています。でも、そのブログが面白かったこともあり、そんな山旅をしてみたいと思いました。
それからは、少しずつ歩く距離を延ばすようにしました。奥秩父は比較的近場の山々なので、途中の区間のみテント泊縦走してみたり、日帰りで長い距離を歩くようにして、自分の体力が付いてきていることを実感しながら、長く歩くことが普通になり、楽しめるようになりました。
とはいえ、奥秩父主脈縦走は、早い人で3泊4日、標準で4泊5日ほど掛かるといわれています。それだけの長い休みは滅多にありません。そこでGWに行こうと、昨年の夏くらいから決めていました。私が参考にした方もGWを利用していたからです。GWが近づくにつれてワクワクが高まります。
しかし、コロナ感染が急に再拡大し、GWは東京で緊急事態宣言が出ることになってしまいました。そんな中で決行して良いのか悩みました。そもそも山小屋が営業しないのではないかと直前までHPや電話で確認を行いました。天気予報も今回のGWは荒れ気味で、比較的安定している日取りを選びました。
山は逃げないとはいうものの、昨年から計画してきたこと、天気、自分の住む場所は宣言対象地域ではないこと、テント泊である事などを考えると、この貴重な時間を逃すべきではないと判断しました。
とはいえ全ては自己判断です。4泊5日、約20キロの荷物を背負っての縦走は初めての経験です。できる限りの安全対策を準備して、奥秩父主脈縦走に挑戦しました!
2.持って行ったもの
①食料 ・・・約3.7kg
生米3合、マジックパスタ2袋、サラスパ200g、アルファ米おにぎり4袋、レトルト(カレー2袋、牛丼1袋)、菓子パン・総菜パン3つ、インスタントラーメン2袋、フリーズドライ味噌汁4つ、インスタントスープ3つ、なんでもスープの素(乾燥野菜+大豆ミート)、シーチキンパウチ1つ、スイートコーン1つ、調味料(塩コショウ、コンソメ)、コーヒー、ティーパック3つ、
トレイルミックス(柿の種ピーナッツ多め、写真容器からジップロックに変更)、ソイジョイ・一本満足バーなど7本、アミノバイタルマルチエネルギー1つ、ミニビット20個ほど、塩タブレット20個ほど、アミノバイタルスーパースポーツ2つ、アミノプロテイン3つ、ポカリ粉末2袋
+水、スポーツ飲料計2.5リットル(スタート時)
②装備・・・
ザック(60+20リットル)、テント一式(本体・ポール)、グラウンドシート、シュラフ、シュラフカバー、サーマレストZライトソル、テントシューズ、
防寒着(化繊)、薄手フリース、ダウンパンツ、着替え(ロンT1枚、インナーT1枚、ヒートテックタイツ1枚、靴下1枚)、ニット帽、ネックゲイター厚手薄手各1枚、防寒テムレス、折り畳み傘、
レインウェア、タオル1枚、手拭い1枚、レインカバー(ザック)、ダブルストック、チェーンスパイク、
クッカー1つ、マグカップ1つ、250ガス缶2つ、連結お箸、木製スプーン、スポーク、
カメラ、予備電池、スマホ、予備スマホ、docomo回線SIM、モバイルバッテリー16000mA、ヘッドライト電池式、予備電池1セット、ヘッドライト小型USB充電式(途中で紛失 笑)、紙地図2つ、コンパス、サングラス、小型温度計、熊鈴、腕時計、
トイレットペーパー2ロール、ガベッジバッグ、ファーストエイドキット(常備薬、テーピング、小型ハサミ、万能ナイフなど)、浄水器、カイロ3枚、衛生セット(歯ブラシ、日焼け止め、体拭きシート、リップクリームなど)
食料・装備合計・・・約20kg(スタート時)
行動時の服装:キャップ、ソフトシェルジャケット、ロンT、インナーT、トレッキングパンツ、サポートタイツ、薄手グローブ、登山靴
3.ルート概要(登山計画)
1日目・・・
瑞牆山荘(10時スタート)-富士見平小屋-瑞牆山-富士見平小屋テント泊(計画16時、実際13時半着)
2日目・・・
富士見平小屋(計画5時、実際6時半スタート)-大日小屋-大日岩-砂払ノ頭-金峰山-大弛峠-大弛小屋テント泊(計画11時、実際13時半着)
3日目・・・
大弛小屋(計画4時、実際5時スタート)-国師ヶ岳・北奥千丈ヶ岳-甲武信ヶ岳-雁坂峠-雁坂小屋テント泊(計画17時、実際15時半着)
4日目・・・
雁坂小屋(計画4時、実際5時スタート)-雁峠-笠取山・唐松尾山-将監峠-将監小屋-飛龍山-雲取山-雲取山荘テント泊(計画避難小屋泊予定16時半、実際16時半雲取山荘着)
5日目・・・
雲取山荘(計画4時半、実際7時スタート)-雲取山まき道-七ッ石山-高丸山・日陰名栗山-鷹ノ巣山-六ッ石山-奥多摩駅(計画17時、実際16時着)
4.山行編へ続く
計画を振り返ってみると、実際には、計画よりもかなりスタート時間が遅れました。テントの撤収に時間が掛かったことや、少し余裕を持って計画を立てたので朝になってズルさが出たのが大きな原因です(笑)
実際の行動中は重い荷物にかなり手こずることになりました。初めて歩く山や、初めての経験など、いろいろなことがあった山歩きになりました。
これから、実際の山行も振り返ってみたいと思います。
1日目の記事になります。よければ見てください。